ゆるい時代になってから、世の中の主流は「自分のやりたいことをやりなさい」が基本です。でも、ここに少々疑問を感じます。自分の損得ばかり考えて、直接自分に関係ないことはスルーする。そんな自己中心主義が蔓延している現代に私は疑問を感じます。人は成功するために生まれてきたのではありません。自分の能力を使って人に喜ばれるために生まれてきたはず。「自分がやりたいことをするより、他人が自分にやってほしいごとをやる。」ということです。

神様がいるのかいないのかわかりませんが・・もしもあなたが神様だったら・・・・自分の事ばかり考えている人より、周りの人を幸せにしようと頑張っている人を応援するでしょう。運とはそういうものではないかと思います。誰も見ていないから。ばれなきゃかまわない。そんな考え方もありますが、もしも神様が見ているとしたら、他人が見ていなくても、努力して周りの幸せを考える人を目指すでしょう。いるかいないかわからない神様ですが、いる可能性が完全に否定できない存在なら、私は損得勘定においても、「いる」という前提で行動したほうがいいと思います。

何かを教えるという局面において、人の良いところを見るというのはもちろん大切な考えです。でも「どんなことでもほめる」ということには疑問があります。なんでもかんでもほめてばかりいたら、いつかその人は褒められないと何もできない人間になってしまいます。良いところを見つけられなければ知らん顔したり、明らかに状況を悪化させる態度をとっていても何にも言わない。自分の事ばかり考えてるから、周りの状況を見ようとしない。めんどくさいことにはなるべくかかわらないほうがいい。こんな風潮が蔓延しているのも現代です。ダメなことはダメってしっかり伝えるのも、愛だと思います。その人を信じているからこそ、厳しいことも言えるのです。愛の本質が分からない自己中心主義の弱い人間を増やすことになってしまいます。ひどい世の中になって病んでしまう人があふれることになっていってしまいます。

積んだ徳は来世に持っていける。徳は子孫に引き継がれるそうです。マッサージはもともと徳を積むための行為でした。
目の前の人に精一杯尽くすこと。だから、私にとってマッサージは単なるビジネスツールではないのです。

おかげさまで、20年以上にわたってマッサージスクールなるものを経営してきましたが、これはなるべく現代人の感覚に合わせた感じで運営しています。ただ、これでは本当に伝えたいことが伝えられません。どうも「俺は客だから俺の知りたい情報だけを明確に説明してほしいだけなんだよ・・」という気持ちが見え隠れします。一番伝えたいことが伝えられません。そこで、個人的に長老学校を立ち上げた次第です。