症例ごとの対処法
CLINICAL APPROACH
むくみ
 
 
 
 
 
■むくみ
 

むくみは、余分な水分(代謝できない水分)が、体内や体表面に溜まってしまった状態のことです。カラダの約60〜70%を占めるといわれる「水」。血液中では血漿(けっしょう、血液の液体部分)の約9割が水と言われており、栄養物を全身に巡らせ、体温調節を行うなど、生命活動には必要不可欠なものです。しかし、この水の巡りが滞りカラダに溜め込んでしまうと一変、不調を引き起こす原因となってしまうことがあります。こうした状態のことを中医学では「水滞」と言います。「水滞」とは読んで字のごとく、水分代謝が悪く、水の排出が停滞している状態のことです。

ひとくちに浮腫(むくみ)といっても、軽症から重症までさまざま。朝に顔がむくみやすくて困る…といったものから、腎不全で全身にひどい浮腫があるもの。ひどくなると腹水がたまったり、胸水がたまって呼吸困難になったりします。

特によく見られるのは、午後になると足がむくむ、下半身が太い、朝起きると顔がむくんでいる、などの症状です。このようなタイプのむくみの原因は、アレルギーや気温の変化といった外界の要因ではなく、体内で発生する湿邪(しつじゃ)です。これを「内湿(ないしつ)」といいます。むくみは、この三焦気化がスムーズに機能しなくなったときに、体液の流れが滞り、内湿がたまって発生します。従って、むくみは五臓の脾・肺・腎・肝と関係が深い症候です。伝統医学では、これらの臓腑の機能を改善することにより、むくみを解消させていきます。

どの部位にむくみの症状が多く集中しているのか、五臓の脾・肺・腎・肝と関係が深い症候によって、全身のどのエネルギーラインを中心にアプローチすべきかを考え、全身の施術を行っていきます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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