症例ごとの対処法
CLINICAL APPROACH
肥満
 
 
 
 
 
■肥満
 

このダイエットに関する臨床データは、断食等の極端な食事制限をせずに、マッサージを施すことで代謝を上げ、短期間で本当に減量が可能かどうかを確認しました。数回にわたって数人の被験者に対してアプローチを試みましたが、いずれも減量に差異はあったものの、全員減量に成功しました。最高値では、72キロの30代女性が7日間で9.7キロの減量に成功し約62キロになりました。58キロの20代女性では5日間で4.5キロ減。最も効果を発揮しなかった症例でも、3日間で1.9キロ減でした。

中心となる施術は、タイマッサージをベースにした施術法です。筋肉に対する圧迫だけでなく、同時にストレッチングを行いながら施術を行いました。体温が下がると代謝が落ちてしまうので、施術中にも足を触って体温を確認し、下がってきたら足に対するアプローチに戻りながら、全身を施術しました。この作業を繰り返すため、このマッサージは続けて4~5時間の時間がかかりました。また、クライアントの状態から副交感神経が働いていることを確認するために、呼吸に気を配り、常にリラックスした状態でアプローチを行いました。

このマッサージ以外にも、リンパを流してむくみをとるための「リンパドレナージュ法」や発汗を促すために「スチームサウナ」に入ってもらったり、「ハーバルセラピー」なども施しました。軽いストレッチ体操で筋肉を温めて緩めることも併用してプログラムを行いました。

問題は、生理周期です。女性は生理周期によっても減量しやすい時期とそうでない時期があります。生理が終わった直後~2週間は、生理前や生理中に荒れた肌も調子を取り戻すだけでなく、代謝も良くなりますので、ダイエット効果も面白いほどに感じられるでしょう。

クライアントには激しい運動をしてもらうことは一切なく、風呂に入って代謝を上げながら、筋肉が緩んだ状態で数時間のマッサージトリートメントを行うことを数日間繰り返すことで減量が可能だということが実験でわかりました。

人は身体を動かさなくても、呼吸をしたり、心機能を働かせたり、体温調節をおこなうなど、無意識のうちに生きるための活動をおこなっています。そもそも、基礎代謝とは、生きていくうえで、絶対に必要なもの。身体を安静にしていても、生命を維持するために必要な、最小限のエネルギー消費です。太りやすくなったと感じている方は、もしかしたらこの基礎代謝が低下しているかもしれません。この基礎代謝は、一日に消費されるカロリーの約6〜7割を占めています。残りは運動など体を動かすことで消費されるエネルギーと、消化・吸収に使われるエネルギーです。そのため基礎代謝が最も消費エネルギーの割合が高くなっています。つまり、無理して激しく辛い運動をするよりも、基礎代謝を上げる工夫ができれば、カロリー消費が高まるということです。基礎代謝を上げるには筋力をつけることが有効ですが、基礎代謝を上げることができるマッサージなら、超楽ちんということです。

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
ANOTHER CLINICAL APPROACH
GO BACK TO TOP PAGE
Copyright(C)SOICHIRO WATANABE 2019